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お誕生会

今日は、おじいとぽっちゃりさんはホリデイ中。私と中国系女子のみである。 しかし、10時半から会計についてのインタビューでナイスミドルが迎えに来てくれることになっていた。彼はインド系と思われる。ちょうど10時半、ナイスミドルが素敵な笑顔で迎えに来てくれた。「楽しんでるかい?」こちらの人はみんなそう言う。「イエス」といつも一応答える私。それから、ナイスミドルのオフィスへ。偉い方なのか、個室であった。「飲み物はなにがいいかい?」サービスもいい。「ノーサンキュー」と断っておいた。すると、彼は、おもむろにパソコンの画面を私の方へ向けた。パワーポイントで、私専用に自分の仕事についてまとめてくれたようだ。しかし、申し訳ないことに、もともとの英語が怪しいのに、会計の専門用語などわかるはずもない。たとえパワーポイントで単語が読めるようになっていても。いちいち辞書で意味を調べている余裕などないため、わかったようなわからんような話を延々聞き続けた。時々「質問は?」と聞いてくれるが、中身が全くわからんのだから、質問もできんのである。「ない」と言うと、「グッド」と言ってさらに先に進む。パワーポイントが終わった頃には1時間経過していた。「質問は?」ところどころ聞き取れた単語から、2,3質問し、回答をいただいた。すると、彼は小学生に出すような問題を出してきた。先ほどの説明を理解していれば誰でも答えられると思われる質問である。しかし、私はまったくもってわからんのである。「わからん」と答えると、紙に図を書いて説明してくれた。でも、「それが何か?」みたいな質問なのである。 私が用意していった質問を見せると、「これは私の専門外だよ。○○が専門だから、ぽっちゃりさんに頼んでアポをとってもらいなさい」とのこと。また、知らない別の人に苦手な会計関係の話を聞かないといけないようだ。 ナイスミドルはとてもいい人なので、オフィスの前の学生のインフォメーションセンターや、授業料を支払う窓口などを案内してくれ、「何か質問があったらいつでもきていいよ」と言ってくれた。有り難いが、もうあなたに聞くことは何もないのである。申し訳ない。 オフィスに戻ると、中国系女子が、「どうだった?」と聞いてくるので、「単語がわからんから、さっぱりさ」と答えると、ボイスレコーダーを持っていったら、私が訳してあげるのに、と言ってくれるが、あんたも英語じゃん!と思う。彼女は見た目日本人に見えるので時々日本語で話しかけそうになったり、なんでこの人日本語話さないの?と思ったりする。 1時から別のインタビューがあったので、今日はオフィス内で昼ご飯。 1時にインタビューのためにオフィスを除くと、車いすに乗った男性が「Pか?」と聞いてきた。どうやら彼が担当の人らしい。彼が車いすに乗っていることに内心はとても驚いていたが、なんでもないですよというふりをして、挨拶をした。そして、質問を終え、帰る前に、「君がこのオフィスを訪ねてきてくれてととも光栄だ」と彼は言った。ここは、障害を持った学生のサービスのためのオフィスであり、ぽっちゃりさんでさえ、このような部署があることを全然知らなかったのである。私はお礼を言い、「あなたのオフィスとあなたの写真を撮ってもいいか?」と聞いた。インタビューした相手には必ず写真を撮らせてもらっているからである。「もちろんいいよ」と彼は、机から出てきて車いすの姿で写真に収まろうとしている。車いすは彼の個性の一部なのであろう。写真を撮り、お礼を言った。日本の職場には、車いすの職員はいない。設備も全然整っていない。先進国とは名ばかりの遅れた国である。 オフィスにもどると、中国系女子が、「今度はどうだった?」と聞くので、「大体わかった」というと喜んでくれた。そして、「あなたは、わたしよりも知り合いが多いわよ。だって、わたしはこのオフィスの中の人たちしか知らないもの」と言った。確かに、ここは異動がないから、自分の仕事については専門的になるが、横のつながりがほとんどない。だから、ここの部署のだれさんと言っても、「知らない」と答えられる。 そこへ、私のまねをして髪を切ったと言っていたおばあがやってきた。「今日のおやつは、特別よ!期待しなさい」という。今日のおやつと言ってもいつもおやつをもらったことがない。おばあは、自分が焼いてきたチョコレートケーキとジンジャーケーキを見せてくれた。見事な物である。すると、そこへ中国系不思議ちゃんが。「あなたはとてもラッキーよ。今日は月に一度のお誕生会なの」お誕生会ですと?「ええと、あなた達は毎月お誕生会をしているの?」「そうよ。毎月、おばあがケーキを焼いてきてくれるのよ!」へ~である。お誕生会など、幼稚園でもやったかどうか怪しい。 すると、おばあがあれこれ指示を出してきた。やれ机を運べだの、お皿を並べろだの。「誰の誕生日なの?」と聞くと、名前を言ってくれ、「5人よ」とのこと。3時半頃、お誕生会が始まった。ハッピーバースデーの歌を歌うなど何年ぶりであろうか?一人一本ずつろうそくを吹き消し、パーティーの始まりである。 もうパーティーには食傷気味であるが、仕方ない。 おばあのケーキは美味であった。それを伝えると、もう一種類の方も食べなさい!と有無を言わさぬ強要。もちろん、食べた。 こういうパーティーは会場となったオフィスの者が後かたづけすると決まっている。日本でもニュージーでも。たくさんいた人たちはいつの間にかいなくなり、私とおばあと中国系女子と不思議ちゃんの4人で後かたづけである。不思議ちゃんは「掃除が大好き。掃除をしていると幸せなの!」とどんどんとお皿を洗っていく。おばあは、残ったケーキを「もって帰りなさい」と言う。そして、自分の部屋から、ジップロックを持ってきて、「私がバッグをあげるから、もって帰りなさい!」と強要。奥様と旦那さんが食べるだろうと2人分ほどをいただいた。中国系女子が、イチゴとスナックを一緒の袋にいれていると、「この馬鹿娘が!」とおばあの罵声。「イチゴとスナックを一緒に入れたら、スナックがやわらかくなるでしょうが!」と怒っている。疲れていたのと、そんなことで馬鹿呼ばわりかというのがツボにはまって笑っていると、「私ってボス気質なの」とおばあ。おばあに聞こえないように中国系女子が、「おばあっておもしろいでしょ?」と言う。あんな元気なばあさんは、そうそういない。ケーキを入れるプラスチックの容器に入るプラスチックの皿が無かったので、自分で切って作ったという薄いブルーの皿を自慢する。もう2,3回聞いたよ。すると、おばあは、「あんた、いつ帰るんだっけ?」と聞いてくるので、教えると、「その日にはスペシャルなケーキを焼いてくるから期待して。今日のケーキとは違うスペシャルなのを」と強調する。どんなにスペシャルなんだろうか?

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